平成生まれにも知ってほしいファッションアイコン《フレッド・アステア》【お洒落な俳優】
目次
1.フレッド・アステア(1899〜1987)…とは
《1930年〜1970年のハリウッドのミュージカル映画を支えた。「ダンスの神様」とも呼ばれ、マイケル・ジャクソンもリスペクトしていた存在。》
エンターテイナーとしてもファッションアイコンとしても、私が憧れるアステア。
服好きの方には是非とも知っていて欲しいと思い、文章に起こしました。
知っている方も知らない方も、しばらくお付き合いください。
2.俳優・歌手・ダンサーとして
幼い頃から姉のアデルと共に舞台に立ち、英国王室からも気に入られていたアステア。
ブロードウェイでタップと歌を磨き、アステアは1933年の「ダンシング・レディ」で映画デビューします。
そして、デビューから3作目にして主演に抜擢。
華麗なペアダンスと、様々な趣向の凝らしたダンスは多くの観客を魅了しました。
言うまでもなく、ソロで踊っても圧巻です。
そんなアステアのことを言葉で表すと…「エレガント・エレガント・エレガント」とも評されました。
どの様なありふれた仕草であっても、特別なものに感じさせてくれます。
彼の裏打ちされたテクニックとセンスに溢れた立ち居振る舞い、そして甘い歌声は、時代を超えて人々を魅了してくれるでしょう。
しかし、魅力はエレガントさだけではありません。
無邪気さも持ってますし、斬新な振り付けと演出を取り入れていた革新性も忘れてはいけません。
そんなパフォーマンスの裏には完璧なリハーサルが行われており、完璧主義であるエピソードも残っています。
3.ファッションアイコンとして
映画「トップハット」では「アステア=燕尾服」が定着し、名門紳士服店が集まるサヴィル・ロウへもよく出向き、ファッションアイコンとしても確立されていきました。
「燕尾服にシルクハット」「スーツにハット」と言ったドレッシーな装いを好む一方で、セオリーから外れた着こなしも好んでいました。
アイテムの組み合わせの美しさは勿論ですが、小物使いのテクニックが秀逸です。
- 首に巻くアイテムをベルトがわりに使う(スカーフ、ネクタイ)
- 首に巻いたスカーフをタイピンで留める(アステア巻き)
- ネクタイやボウタイを結ばずに、ただ垂らして身につける
…など。
ベーシックな着こなしを知っているからこそ、着崩すことが可能だったのでしょう。
保守的かつ革新的なスタイルですね。
少しでも彼に近づけるようスタイリングの勉強をして、実践に移していきたいなと思います。
私なりに着こなしてみましたので、畏れながらも過去記事のリンクを貼っておきます(笑)
(リンクを貼る上で、加筆と訂正を加えています。)
もしよければ、ご参照ください。
①ネクタイで遊ぶ(ベルトの代わり)・蝶ネクタイで遊ぶ
②スカーフとネクタイピンで遊ぶ・ベルトの留め方
③スカーフで遊ぶ(ベルトの代わり)
そして、色使いにも遊び心が見られます。
もちろんアステアの色使いは素敵なのですが、女性の服装の色もとても鮮やかで豊かです。
服だけでなく撮影セットにも言えることですので、そこにも注目するとより楽しめるかと思います。
色使いの遊び心はコーディネートからも見て取れるのですが、「アステア・レングス」からも見ることが出来ます。
「アステア・レングス」とは、
《踊った時に絶妙にソックスがチラッと見えるパンツの長さ》のことなのです。
現代にも見られるソックスの色をチラ見せするテクニックはありますが、半世紀前から行われていたようですね。
(現代はアンクル丈で短めの傾向がありますね)
そんな「絶妙なレングスからチラッと見えるソックス」が印象に残っている映画があります。
「イースターパレード」
…という映画です。
その中のワンシーンで見られるコーディネートにこのようなものがあります。
上下白のセットアップと白黒バイカラーのドレスシューズ。
赤のベストに、カンカン帽。
パンツの裾からチラリと見える赤いソックスが、抜群にカッコ良いです。
ちなみにこの映画、「オズの魔法使」でおなじみのジュリー・ガーランドと共演していたり、見どころ満載です。
ダンスのバリエーションも豊富で観ていている人を飽きさせません。
価格:1,770円 |
ちなみに、色彩を楽しむ場合は、カラー作品を選んでください。
アステアはモノクロ時代の作品にも多数出演しているので注意が必要です。
1940年代後半からカラー時代に突入します。
この頃の映画は今までの鬱憤を晴らすかのように、色彩が溢れているような気がするのは私だけでしょうか(笑)
4.先人から学ぶ
ファッションは30年単位の波があると言われています。
その時代の価値観が、カッコ良さを決めているということですね。
時代が決めたカッコ良さとは別に、「自分が何をカッコイイと思うか」ということを忘れてはいけないと思います。
それを実践し続けたのが、アステアではないでしょうか。
流行に遅れるわけでもなく、流されるわけでもなく、「服を楽しむ」というスタンス。
そういう観点から見ると、過去の人であってもアステアは決して古臭くもなく、色褪せることもない存在なのだと思います。
この記事が、そんな「時代を超えたカッコ良さ」を観てもらえるきっかけになれば嬉しいです!
これからも私のブログ内には、「アステア」という人物は定期的に登場してくるかと思います(笑)
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